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2011年 10月 26日
「Odyssey of Iska 1984」 14.アテネへ パレルモからブリンディジまでは長かった。 列車の乗り継ぎが悪く、おまけに一旦ナポリに戻ったので、ほぼ一日かかった。 やることがないので窓の外の景色をずっと眺めていた。 すると、隣のイタリア人夫婦の会話が日本語の意味無しフレーズのように聴こえてきた。 正確に再現するのは難しいが、それはたとえばこんな感じだ。 お前の母さん、今朝、トイレでご飯食べた 一月程イタリアにいたので、耳がだんだん慣れてきて、(意味はわからないが)音は聞き取れるようになったのだ。これと同じようなことはドイツでもフランスでも経験した。 語学は慣れだ。 ブリンディジに着いたのは夜も遅い時刻だった。 アテネ行きの船の大きな尻が見える。 船に乗るためボーディング・チケットを買いに行くと、 「今夜はもう一杯で、ベッドは無い。それでもいいか」と言う。 「だったらどうしたらいいんだ?」と聞くと、 知るか!というような顔をして「買うのか、買わないのか」とだけ言う。 こんな港町に一泊したってろくなことはない。 乗ってから考えることにして、一先ずチケットを買い、船に乗った。 船内でも何度かチャレンジしたが無駄だった。人いきれでムンムンしていた。 居場所がないのでバーに行った。 ここも人で一杯だった。それどころかディスコの会場と化し、もっとムンムンしていた。 仕様がないので止まり木でビールを飲み、人が消えるのを待った。 が、実際ディスコが終わったのは3時近くで、こちらの方がビールを飲み過ぎ、疲れてしまった。 見ると人気の消えたバーの床にみんな寝袋を広げて寝始めている。 私も日本から持って来た寝袋を初めてバックパックから取り出し、その中に入った。 そしてあっという間に深い眠りの底についた。 翌朝気がついたら、太陽はもう高く上がっていた。 甲板に出て下を見下ろすと、プールサイドでデッキチェアに寝そべり、ビキニで日光浴をする若い女の一団が見えた。その周りではプールから出てはしゃぐ若い男の一団。 それらをボーッと見ていたがアホらしくなり、バーに戻ってコーヒーと簡単な食事を取った。 船はやがてギリシャのパトラスに着いた。 そこからアテネ行きの列車に乗った。 車内で偶然日本人の若い男女と一緒になり、アテネまで話をしながら楽しい時を過ごした。(その時、女の子から「私もポンペイで同じホモに会った」と聞き、盛り上がった) 彼女の服装は(驚くべきことに)とても外国を旅行するという風ではなく、折りたたみ式の薄いビニールバッグの中身はカーディガンと雨具、数枚の下着程度だった。 カメラさえ持っていなかった。 「写真はどうするの?」と聞くと 「ここで写すの」と言って、左の胸に手を当てた。 やられた!! 参ったよ!! キミには降参だ! かずま
by odysseyofiska4
| 2011-10-26 16:45
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