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2011年 06月 17日
「Odyssey of Iska 1984」 11.ポンペイ ポンペイはナポリから20km程の距離にあり、ヴェスヴィオ火山の噴火で埋まった街だ。 今から250年程前にローマ時代のままで発見され、今も発掘作業は続いている。だから至る所に鉄の櫓が組まれている。この古い物と新しい物との対比は、日本から来た私の目にはとても新鮮に映る。というか、創造を掻き立てられる。 ヴェネツィアでも感じたことだが、こうした新旧の素材の対比的使用はイタリア人はとても上手い。その最たる者がカルロ・スカルパだ。だが、スカルパでなくとも誰でも上手い。 古い物だけだったら(私は考古学者ではないので)ポンペイに興味はない。だが、こうした新しい物の新鮮さのおかげで、遺跡の奥の方へどんどん進んで行った。 そして事件にあった。 公開している遺跡の先に未公開の遺跡があった。 牢屋の檻のようなドアから中を見ていると、 「入って見たいか?」と年のいった太った門番が言う。 「Si!(イエス!)」というと開けて中に入れてくれた。 中は壁で仕切られた大きな屋根のない空間で、壁の至る所に当時の痕跡が残っている。 気が付くと門番はドアの鍵を内側から締め、「オリジナーレ、オリジナーレ」と背後から親切に説明してくる。そして私に触ろうとする。 だが、出っ張った腹がじゃましてなかなか触れない。 そうか、これが噂のホモか! ヨーロッパでホモに会ったのは初めてだった。 年のいった太ったホモは私の機嫌を取りながら何とか私に触ろうと汗だくになって行く。 私はそれをするりするりとかわしながら、次の部屋を開けろ、次の部屋を開けろと催促し、鍵を開けさせる。そして次から次に新しい部屋を見学して行く。 こんなことを10分程やっていたら、それを外から見ていたドイツの観光客の一団が、 「俺たちにも見せろ!俺たちにも見せろ!」と騒ぎ始めた。 門番は最初はそれをうっちゃっていたが、私が「開けたら?」と言ったので、とうとう観念し、ドアの鍵を開けた。 するとドイツの一団は(門番にではなく)私に「ありがとう!」と言ってなだれ込んで来た。その隙に私は外に逃げた。 後にアテネに行く車中でこの話を二人の日本人にしたら、一人の女の子が 「私もその人に同じ目にあった」と言った。 なんだ、アイツは両刀使いなのか?! それとも日本人はどこか子供っぽく見えるので、ロリコンなのか?! こんな変な体験もしながら、だんだんタフな旅行者になって行った。 かずま
by odysseyofiska4
| 2011-06-17 18:30
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